カサブランカ~フェズへのバス移動その①:モロッコの首都ラバトでムハンマド5世廟の観光
モロッコの首都と言えば「ラバト」ですが、日本人にとっては「カサブランカ」の方が知られているのではないでしょうか?
「モロッコの首都はどこ?」という質問に対して、「ラバト」と即答できる日本人は少ないと思います。
モロッコと言うと、まず最初に「カサブランカ」が頭に浮かぶ人も多いと思いますし、「カサブランカ」が首都だと勘違いしている人も多いのではないでしょうか?
確かに「カサブランカ」はモロッコ最大の都市で人口も2014年で330万人ほど、それに続くのがフェズで人口は110万人ほどと言われています。
2014年の人口で言うと、首都の「ラバト」は「タンジェ」「マラケシュ」「サレ」「メクネス」に続く7番目の人口です。
「サレ」は「ラバト」と川を挟んだ向かい側に位置しており、人口は89万人で、「ラバト」と双子都市として栄えてきました。
「ラバト」と「サレ」を一つの経済圏とすると人口は146万人(2014年)程になるので、「カサブランカ」に続く経済圏になります。
今日は、「カサブランカ」を出発し「ラバト」「サレ」「メクネス」を通り、「フェズ」へ到着する予定です。
まず「ラバト」へ到着。
ラバトに到着した後、1973年に建てられた「ムハンマド5世廟」を見学しました。
ガイドさんによると、「ムハンマド5世」は、当時フランス領となっていたモロッコの独立を勝ち取った国民的英雄として、今でも尊敬されている人だそうです。
カサブランカの空港の名前も、「ムハンマド5世」にちなんで「ムハンマド5世国際空港」と名付けられています。
「ムハンマド5世廟」の入口には、馬に乗った衛兵が守衛をしていました。
霊廟の内装は、落ち着いていながらも精緻かつ壮麗な佇まい、天井の装飾は目を見張るほど素晴らしい作りです。
天井の装飾をよく見ると、ステンドグラスも組み込まれています。
この霊廟には、ムハンマド5世の2人の息子であるハサン2世とアブダラーも収められています。
また、「ムハンマド5世廟」は、「ハッサンの塔(ハッサンタワー)」と向い合せに建てられています。
「ハッサンの塔」は、建設中の1198年にムワッヒド朝の君主ヤークブ・マンスールが亡くなったため、建設途中の未完のまま残っているミナレットだそうです。
塔の高さは44mあるそうですが、計画では88mの塔を建てる予定だったそうです。
高さがまちまちな約360本の円柱は、モスクの柱にするはずだったものだそうです。
ということは、こちらにモスクを作る予定で、柱の基礎部分だけ作り建設途中のまま未完に終わったものと思われます。
反対側の壁は崩れかけで、他とは少し違う趣のデザインになっています。
これは、歴史的に重要な物なのか、演出としてわざわざこういうデザインにしたのか、ガイドさんに聞くのを忘れました。
よく見ると、壁の穴に鳥が巣を作っているのが見えたので、思わず写真を撮りました。
「ムハンマド5世の霊廟」からサレの方向、ウエ・アブー・ルグルグの川岸に、斬新で大きな建物が建築中でした。
後で調べたら、あの建築家「ザハ・ハディド」さんがデザインした「ラバト・グランド・シアター」ということです。
このシアターの中には、3つの劇場と最大7, 000人を収容する完全装備の屋外円形劇場があり、見積もり費用は1億2000万ユーロだったそうです。
実際に建て終わるまでにかかる費用はわかりませんが…
「ザハ・ハディド」さんと言えば、新国立競技場コンペで選ばれたにもかかわらず、費用があまりにもかかりすぎるということで、最終的に建築をキャンセルしたことで話題にもなった人ですね…
この記事へのコメントはありません。