サクラダ・ファミリア見学でガウディの世界に浸る
バルセロナと言ったら、まず殆どの人が思い浮かべるのが「ガウディ」、そして「サグラダ・ファミリア」ではないでしょうか?
バルセロナとその近郊にある他のガウディの作品とともに、生前のガウディが実現した地下聖堂と生誕のファサードは、2005年に世界遺産に登録されています。
バルセロナに旅行に行った人は、まずこの「サグラダ・ファミリア」の見学には行くとは思いますが、混んでいるのは嫌だな~と思う方も多いのでは?
「生誕のファサード」側からみた「サグラダ・ファミリア」
「受難のファサード」側からみた「サグラダ・ファミリア」
色々なブログや旅情報でも見かけるように、「サグラダ・ファミリア」には朝一番で行くのが一番オススメのようです。
行列がまだ少ないというのと、朝日の中の「サグラダ・ファミリア」が一番美しいからというのが大きな理由です。
日が昇りきって太陽が輝きを増すと、逆光が厳しく写真も撮りにくいというのも理由です。
長い行列に並ぶのを避けるためには、まず予約が必要です。
それと、エレベーターで塔に登るには、入場チケットだけではなくて、塔に登るためのエレベーターの時間を予約することも必要です。
時間毎に予約できる時間が限られているので、早めに予約しておくことをお勧めします。
予約については、既にコチラでも書きました。⇒「サクラダ・ファミリアの予約購入方法の件」
私の場合、予約のタイミングが遅くバルセロナに着いてから予約したので、残念ながらエレベーターは午前中の予約が取れませんでした。
結局、12時45分に予約したのですが、2~3時間も前に行って待っているのも嫌だと思い11時頃に現地に着いたのですが、もう既に沢山の観光客が並んでいました。
太陽もほぼ登りきっていたので、逆光を避けて写真を撮るのが難しかったです。
まだ時間があったので、ランチタイムも近かったこともあり、近くのレストランで軽く食事をしました。
そして12時頃に行ったら、さすがに長い行列は出来ていましたが、予約を取っていたのでチケットを見せたら簡単に入れました。
コチラの「生誕のファサード」から中に入りました。
「生誕のファサード」は、イエスの誕生を祝福し、イエスの幼少期に関する福音をもとに、キリストの誕生から初めての説教を行うまでの逸話などが彫刻によって表現されています。
日本人彫刻家の外尾悦郎さんも、この「生誕のファサード」の制作に大きく関わっています。
特にこの「生誕のファサード」側の入り口「慈愛の門の扉」は、外尾悦郎さんが手掛けたものです。
ちょっと疑問に思ったのですが、随分前に「サクラダ・ファミリア」の完成までには確かあと200年程はかかると言われていたような気がします。
ところが、今回バルセロナに行くにあたって「サクラダ・ファミリア」の情報を調べていたら、200年どころか2026年には完成の予定という記事が…
「え~何それ?」って思ったのですが、大幅な期間短縮には、建物の施工や設計に使用するための、3Dプリンターやコンピュータによる設計などIT技術の進歩も寄与しているということらしいです。
また、世界的な人気による観光客の増加の結果、「サクラダ・ファミリア」の工事予算が大幅に潤ったというのも大きな理由だそうです。
2015年に日本でも公開された「創造と神秘のサグラダ・ファミリア」によると、ガウディの死から10年後に勃発したスペイン内戦によって、オリジナルの図面や模型の大部分は焼失したり破壊されたそうなんです。
そもそも、サグラダ・ファミリアの全貌はガウディの頭の中にしかなかったと言われており、仔細な設計図を残しておらず、ガウディ亡き後に彼の弟子たちが作成した数々の資料も内戦によって消失したのです。
その後も、人々の寄付によって成り立っていた建設資金の不足による工事中断や、建設中止を求める署名運動などの数々のトラブルで、常に建設が遅れていたのでいつ出来るのか全く予定が立たないというような状況だったらしいです。
ですが、資金面の問題解決や、コンピューターやソフトウェアなど技術面の著しい発展により、もう少しで完成というところまでこぎ着けているので、非常に楽しみですね…
「生誕のファサード」の塔のエレベーターには、下の写真の奥の方から入りました。
塔のエレベーターの入り口です。
エレベーターから出て、塔の上に出るところの階段です。
聖堂の内側にある果物のオブジェ
生命の木に止まっている純潔のシンボルである鳩
これも外尾悦郎さんが手がけた「果実の彫刻」だそうです。
ファサードの彫刻も、手で触れます。
上から見た塔の内部
遠くには街のランドマークである「トレ・アグバル」が見えます。
上から見た「ガウディ広場」の丸い池
バルセロナの街並み
最後は、この螺旋階段から降りました。
凄く特徴的で何かに似ているなと思ったら、やはり貝殻やカタツムリなどをイメージして造ったみたいです。
内部は、まさに壮観です。
柱や天井は、実に特徴的です。
何と言うか…これまでに全く見たことのないようなデザイン。
柱は樹木をイメージしているそうです。
実に神秘的で、ずっと見ていても飽きません。
よく見たら、柱は上の方で枝分かれしています。
クーポラが重いので、このようなデザインで支えているみたいです。
柱上部の繋ぎ目のところには、それぞれ生き物の絵と文字が書かれています。
主祭壇には、十字架のキリスト像がありました。
キリストを照らしている50個のランプも、かなり特徴的…
ステンドグラスも素晴らしく、それぞれ色合いが違っています。
こちらは、「受難のファサード」側の写真です。
「受難のファサード」は、イエスの最後の晩餐からキリストの磔刑、キリストの昇天までの有名な場面が彫刻されており、キリストの苦しみや悲しみなどを表現しています。
彫刻家ジョゼップ・マリア・スビラックスによって作成されましたが、あえてガウディが好まなかった異なるスタイルで完成させたそうです。
確かに、ガウディのデザインとは違い直線的でモダンな印象を受けます。
上の方には、キリストの磔の像があります。
右下には、ゴルゴダの丘へ向かって十字架を担いで歩くイエス・キリストの像があります。
「受難のファサード」の上部の写真です。
自分が生きているうちには絶対完成しないと言われていた「サクラダ・ファミリア」も、9年後の2026年に完成するとなれば、是非もう一度訪問したいものです。
この記事へのコメントはありません。